ガイデッド・ディスカバリーに必須条件のあれ

こんにちは! タケコーチ(@uikishi)です。

ガイデッド・ディスカバリーの手法を使って選手自身に気付かせる。そのスタイルは日本サッカー協会のライセンス講習会でも紹介されているので、既に一般化されていると言っていいでしょう。

今回はその手法の中で特に重要となる「問いかけ」の方法論に関して纏めてみました。

知っておきたい質問の種類

オープンクエスチョンとクローズドクエスチョン

オープンクエスチョンとは、相手に自由に考えてもらい、自由に答えてもらう質問です。
例えば「どういうサッカーが好き?」とか「日本代表どう思う?」などの、答えを選ぶものでは無い質問です。

対してクローズドクエスチョンとは、ある程度質問の範囲や選択肢があり、そこから選ぶような質問になります。
例えば「Jリーグで一番好きなチームは?」とか「森保監督は続投すべき?」といった、答えが制限されている質問です。

 

もう少し細かく分類(例:コーチから監督への質問)

①フルオープンクエスチョン(答えに制限なし)

 明日の練習どうしますか?
(メニューも答えれるし、目的も答えれるし、オフにするといった返答も可能)

②セミオープンクエスチョン(目的により制限)

 明日の練習のテーマは何ですか?
(練習をやる前提、テーマは自由に答えられる)

③セミクローズドクエスチョン(制限が2つあり答えに制限がある)

 明日はセットプレーの練習ですが、どのパターンの練習をしますか?
(練習はやる、セットプレーの練習のパターンしか答えられない、スローイン・コーナー・フリーキックなどの選択肢は残っている)

④フルクローズドクエスチョン(答えが選択肢になっている)

 今日はゲームやりますか?
(やるorやらないの2択)

 

質問の使い方

基本的にオープンに近づけば近づく程自由に話をしてくれるので情報を引き出す事ができます。また、自分で考えて方向性を打ち出すので、こちらがガイド(誘導)したい結論にたどり着かない場合もあります。

対してクローズドに近づけば近づく程選択肢や自由度は減るため余計な寄り道は減ります。こちらでガイドをしたい場合には適度に看板を置いてあげてそれとなく道を分かるようにするのはとても重要です。

 

注意点その①

ガイデッド・ディスカバリー(コーチング)の対極にある考え方がティーチングです。

この記事を読んでいる方は前者を習得して、より良い指導に活かそうとされている方だと思います。

注意をして欲しいのは、選択肢の無い質問はティーチングと変わらないという事です。答えがありきの質問はガイデッド・ディスカバリーではなくただの誘導尋問です。

例えば、私も良くやってしまうのですが、フリーズをかけた時に「今のプレーどうだった?」と聞くと、選手はダメだったと答えてしかも何故ダメだったかの答えはできません。

その理由は超簡単です。悪い時にしかフリーズをかけないから選択肢が無いのです。しかも、悪いプレーをわざわざやろうと思ってプレーをするわけは無いので本人悪い理由が本質的に分かっていません。

 

ではどうする?

改善方法はシンプルで、グッドフリーズもかけて選択肢を持たせるようにする事です。そもそも「良い」か「悪いか」を考えるようになります。

そして、間違っていたとしても自分はこう思うという発言をできるようになります。何より「良い」か「悪いか」分からないんだし、良いプレーだったら褒められるからです。

私が大事にしているのは、この「良い」か「悪いか」を考えるという部分。ミスをしても自信をもって発言できるような空気を作る事です。

自己採点をするためにはサッカーの知識が絶対に必要です。そしてそれ(知識)を「選手が自分から身に着けようとする事」が私のトレーニングの目的の一つでもあるからです。

 

注意点その②

質問をする際にはフルオープンからフルクローズドのレベルの調整を意図的に行う事が非常に重要です。

選手によってはオープン過ぎる質問に対してフリーズする選手もいます。その場合は躊躇なくフルクローズドな質問までレベルを調整します。

この部分は本当に難しく、私も日々思考錯誤をしながら言葉のかけ方を考えています。

 

最後に

「問いかけ」というのは目的があって行うものです。

ポジショニングを改善する、プレーの選択肢を増やす、より効率の良い動きを理解する。といった前向きな目的に向かって最適の手段を選ぶべきだと思っています。

コーチの「問いかけ」が目的の無い ただの 「クイズ」になってしまわないように。日々肝に銘じて現場に立ちたいと思います。